2012-05-25

誰も知らない基地のこと Standing Army

永久平和のための永久戦争。他国に駐留するのは米軍だけで、紛争国はそのいいなりになる。

日本と同じく第二次世界大戦で戦犯国になり、米軍基地問題を抱えるイタリアの映画監督たちが撮ったドキュメンタリー。

英国軍の駐留から独立戦争を起こしたアメリカ合衆国は第二次世界大戦後、ソビエトとの冷戦状態で、戦犯三国の他、インド洋のディエゴ・ガルシアの島民を追い出し、ソビエト監視のための駐留基地を作り、今なお追い出された島民の帰島裁判が続いているらしい。

冷戦終結後、米国は新たなる「敵」を描いて、それまで築き挙げた駐留軍備の予算を確保し、中東、中央アジア、北アフリカに駐留範囲を広げていき、軍産複合体といわれるように、駐留米軍の傍には油田パイプラインが作られた。

世界の石油の4分の1を消費するアメリカ合衆国の安定したエネルギー供給はこれで満たされた。

沖縄の例を挙げなくとも、殺人訓練された兵隊は駐留地で犯罪を犯しても御咎めなしの治外法権が許され、米軍依存が高いほどそれは顕著に現る。

沖縄・嘉手納基地は東京でいえば皇居が米軍基地でそれを取り囲むように街が広がっており、基地撤廃の交換条件は更に広い沖縄の日本国土を演習地とさせ、そこは日本人立ち入り禁止の星条旗がはためく土地。戦犯国日本だから突き付けられる駐留案。

代替地となった沖縄北部はヤンバルクイナが生息し、辺野古湾にはジュゴンがそれぞれ生息する絶滅危惧種の宝庫。

世界平和の裏側を観た

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