米国・オハイオ州の高齢者介護施設。日本で生み出された認知症改善プログラム「脳トレ」で認知症の入居者の改善に取り組むスタッフを追ったドキュメンタリー映画。
脳に刺激を与えるだけで正解は求めない。考えようとする意欲を持たせることが「脳トレ」。だから叱りつけてもいけない。スタッフと一緒に読み書きや計算を行なうことで認知症改善を目指す「学習療法」。
認知症の進行と共に引きこもる入居者たちの短期記憶を呼び戻させるために、自分の名前を覚えさせ、5分後に覚えているか繰り返し聴くスタッフ。
「脳トレ」の成果は引きこもっていた入居者の表情を豊かにさせ、人の世話まで焼くようになる。それは親に忘れられた家族の悲しみが喜びに変わる時。
「ありがとう、さようなら」といって永眠につく幸福。認知症改善とは人が人として死ねること。
仙台テレビが作ったこのドキュメンタリー映画は認知症改善プログラム「脳トレ」のPRといえなくもないけど、認知症患者の問題を知る格好の映画だった。
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